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長崎くんちの一日2016年の日程は?

長崎くんちの曳物 展示
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秋になると全国的に秋祭りが盛んに開催されますが、九州地方にはよそではあまり見られないダイナミックな秋祭りが開催されます。長崎くんちという名で知られている祭りで、長崎市総力を挙げて大々的に行われています。観光客にも人気のある祭りですが、どんな祭りなのでしょうか?また、今年はどのようなスケジュールで行われるのでしょうか?順を追ってご紹介していきます。

「長崎くんち」意味と特色

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長崎くんちとは諏訪大社長崎の氏神である諏訪神社の祭礼で、「龍踊(じゃおどり)」「鯨の潮吹き」「太鼓山(こっこでしょ)」「阿蘭陀万才(おらんだまんざい)」「御朱印船(ごしゅいんせん)」といったポルトガル、オランダ、中国などの南蛮文化の色が濃い港町の長崎ならではの異国風の演し物(奉納踊)を行うのが特色です。

長崎くんち龍踊り用の龍
Photo by (c)Tomo.Yun

「くんち」とは広義には祭りの日を意味しており、九州北部地方では秋祭りの総称として使われている言葉です。旧暦9月9日に行われていた祭りということから「九日(くんち)」という呼び方が定着したという説があります。他にも「宮日」「供日」が転じて「くんち」と呼ばれるようになったという説も存在します。
九州地方各地でくんちは行われていますが、特に盛大なものは長崎県長崎市の「長崎くんち」、佐賀県唐津市の「唐津くんち」、福岡県福岡市の「博多おくんち」の3つで、これらをまとめて日本三大くんちと呼ばれています。

長崎くんちの歴史

長崎くんちは1634年(寛永11年)に「諏訪祭礼を行う」という旨のお触れが出され、二人の遊女が神前に踊りを奉納したのが始まりと言われています。江戸時代の間に「鯨の潮吹き」などの演し物も加わり、オランダ人や中国人もこぞって見学に来るような豪華で派手なお祭りだったようです。幕府は二度に渡って衣装を木綿にしてもう少し地味にしなさいと命令を出したり、諏訪神事踊りで踊り子が裸になるのをやめなさいと言ったりしていたので、よっぽどの盛り上がりだったのでしょう。
結局明治に入り華美な祭りは禁止され、奉納踊りは全面禁止になってしまいました。新暦になり10月7日、9日に諏訪祭礼の日程を改正し、中断されていた質素になって奉納踊も復活しました。
その後、度重なる戦争で中断を余儀なくされたりもしましたが、1945年(昭和20年)10月7日、原爆投下から59日目に復活しました。それ以来、昭和天皇の病気によって中止になった以外は滞りなく開催されています。

2016年の長崎くんちの日程

今年の長崎くんちは10月7日(金)、8日(土)、9日(日)の三日間に渡って開催されます。
演し物を奉納する踊町は上町、筑後町、元船町、今籠町、鍛冶屋町、油屋町、中町が今年の当番になっています。
タイムスケジュールはこのようになっています

・10月7日(金)
午前7時 奉納踊開始(諏訪神社→公会堂前広場→お旅所)。大体正午に奉納踊は終了します。その後庭先回りという市内の事業所や各家に踊りを呈上し福のお裾分けしに行きます。

午後13時 諏訪、住吉、森崎の三社の神輿が大波止のお旅所へ向かって出発します。これをお下がりといいます。このお下がり行列の後ろを傘鉾パレードがくっついて行きます。

午後16時 奉納踊開始。夕べの部がスタートします。(諏訪神社→公会堂前広場)
・10月8日(土)
午前7時 奉納踊開始(八坂神社→公会堂前広場)昨日よりも早い11時頃には終了します。その後昨日と同じように庭先回りを行います。

午前10時 諏訪神社にて例大祭。皇室、国家の繁栄と氏子の平安をお祈りします。

午後14時 湯立神事(ゆだてしんじ)を行い、家内安全と健康をお願いします。一般の方も神事を見学できます。

午後15時 敬神婦人会の会員が花とお茶を神前にお供えし、神に日頃の感謝を捧げます。

これらの行事は諏訪神社で行われます。
・10月9日(日)
午前7時 奉納踊開始(お旅所→諏訪神社)終了は11時半頃です。その後庭先回りを行います。

午後13時 お旅所から諏訪神社へ神輿が出発します。これをお上りといいます。

午後15時半頃 本社に神輿が無事到着したことを報告する祭典を行います。
以上で3日間に及ぶ長崎くんちは終了となります。

尚、開催地の諏訪神社まではJR長崎駅から路面電車蛍茶屋行きに乗って6分、「諏訪神社前」で下車し徒歩5分です。

※駐車場も完備されていますが当日は大変な混雑が予想されますので、車での来場はお気を付けください。
公会堂前広場へはJR長崎駅から徒歩15分ほど、路面電車を使えばJR長崎駅から4分で着きます。周辺に市営の駐車場も数か所ありますが、当日の混雑にご注意ください。
(※祭り期間中は駐車場の増設はありませんので、有料駐車場をご利用ください)

2014年籠町の龍踊の様子です。なかなかの迫力です!

<長崎くんち混雑が予想される時間>

先の動画でもたくさんの観客が居ることから、お祭りの開始前からかなりの混雑が予想されます。

中でも最も混雑する時間帯は、祭りが始まる午前7時頃からお昼にかけてです。この時間帯になると諏訪神社付近だけでなく各地で人が増え始めますので、見学を希望している方は出来れば前日入りするなどの対策をしておいた方が良いでしょう。

長崎くんち名物の太鼓山(こっこでしょ)って何?

様々な演し物が見どころの長崎くんちですが、コッコデショは演し物の中でも特殊なものです。
コッコデショとは、太鼓山という大きな神輿を宙に放り投げてキャッチするというダイナミックでパワフルな演し物です。この神輿は総重量約1トン。かなりの重量を誇りますが、これをたった36名の男衆でやり遂げるのですから、長崎くんちの名物になるのも頷けますね。コッコデショという名称は「ここでしよう」から来ていると言われています。
このコッコデショはやってる事も特殊なのですが、樺島町のみが担当しており、長崎くんちは7年かけて担当を回しているので、コッコデショが見られるのは7年に一度ということになります。かなり貴重なものですね。また、この演し物は男の演し物のため、女性が神輿に乗ったり担いだりするには一切禁止です。
この特殊性ゆえにコッコデショが行われる年はこれを目的とした観光客も多いとか…次のコッコデショは2018年です。待ち遠しいですね。

長崎くんちのまとめ

長崎は古くから外国との貿易で栄えた町で、南蛮文化が今なお色濃く残っている町です。秋祭りは数多く存在しますが、長崎くんちほど派手で様々な文化を吸収した祭りは無いでしょう。昔に比べて質素になったと言いますが、江戸時代はどれだけ派手だったのでしょう…これはこれでちょっと気になります。
私は長崎に足を踏み入れたことはありませんが、私の友人が仕事で出張に行った際に長崎くんちを見たことがあると言っていました。どこに行っても人だらけで、街中が熱気に包まれていたと話していました。友人はだんじり祭りや京都の祇園祭も行った事がありますが、それらとも少し違う盛り上がり方だったとか。かなりエンターテイメント性が高い祭りのようですね。私も一度、生で見ていたいものです。

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