母乳と粉ミルクの味の違い
母乳とミルクどっちが美味しい?どんな味?
赤ちゃんが飲むものですから、どんな味か気になりますよね。
というわけで、飲み比べをしてみました。
まずミルク。
香りは鼻を近付けて嗅がないと分からない程度ですが、嗅いでみると牛乳より強い印象を受けます。これは私の個人的な感想ですが、人間の皮膚のような独特の香りがしました。
気になる味の方ですが、簡単に言ってしまうと「甘くないミルキー」です。色味のせいで牛乳のような口当たりを想像してしまいますが、口に入れた瞬間まとわりつくような脂肪分を感じます。
ほんのり甘いのですが、かなり気を付けて味わわないと分からない程度の甘さです。少々ではありますが後味がこってりしてます。溶かした甘くないミルキーに水分を加えた感じ…というのが筆者の印象です。
次に母乳です。スプーンに搾って味見してみました。
香りはありません。手に付いた母乳を嗅いでみても、大した匂いはしませんでした。気になる味ですが、かなりサッパリしてます。口に入れた瞬間は甘さを少し感じますが、いわゆる乳製品っぽいコクは全く感じません。
口の中につくようなまったり感や、尾を引くような後味もありませんので、ほんのり甘い水分といった感じです。筆者はもっと「ミルキーっぽさ」を期待していたのですが、全然違いました。母乳よりミルクの方がママの味してました。
個人的にはミルクの方が味が濃くて美味しさを感じました。しかし、母乳はお母さんが食べたものによって味が変化しますので、味に安定性がありません。
脂肪分の多いものや辛いものばかり食べていたらまた違った味になったと思います。
ちなみに、筆者の母は私を育てていた時に、いらなくなった粉ミルクをシチューに混ぜて父に食べさせていたそうです。父は気付かずに普通に食べていたとか…粉ミルクがいらなくなった時はそういう使い道もあるのかもしれませんね。
母乳とミルク、楽なのはどっち?
では『母乳』と『ミルク』ではどちらが楽なのでしょうか?それは何をもって楽と言うのかで答えは変わってきます。
しかしそれでは身も蓋もありませんので、筆者が経験した中で判断させてもらうと…
外出する時 ⇒ 母乳の方が楽(授乳ケープがあれば十分)
日中家事や仕事をまとめて行いたい時 ⇒ ミルクの方が楽(確実に数時間は寝てくれる ※個人差があります)
夫や両親がいる時 ⇒ ミルクの方が楽(夫たちに子供を預けて休むことが出来る)
夜間の授乳 ⇒ 母乳の方が楽(添い乳が出来る。ミルクを作ったり哺乳瓶を洗う手間が無い)
沐浴後の水分補給 ⇒ 母乳の方が楽(湯冷めさせることなく、すぐに与えられる)
こんな感じでしょうか。こうしてみると、どちらも一長一短ですね。
母乳もミルクもそれぞれメリットがありますので、どちらが楽かというのは場面によって随分変わって来てしまいます。
お母さん側の事情を考慮すれば、「育休を利用しており、仕事復帰のために保育所などを利用する予定がある」というお母さんならミルクの方が楽だと思います。
「仕事復帰などは考えておらず、赤ちゃんとずっと一緒に過ごす」というお母さんなら母乳の方が楽でしょう。
『混合育児』だと母乳とミルクの良いとこ取りが運が良ければ可能です。これは赤ちゃん次第ですので、出来たらラッキーくらいの感覚でいましょう。
母乳とミルクで起こり得る夫婦間のトラブルは?
母乳やミルクのトラブルと言うと、赤ちゃんが哺乳瓶を咥えないだとか、吸う力が強くて乳首が痛いといった話が多いですが、ここではそれとはまったく別次元のトラブルについてお話ししましょう。
これは筆者の家庭で起きたものですが、まさかの「夫婦間のトラブル」です。
どんなトラブルかと言いますと、筆者自身はありがたい事に母乳がよく出てくれる体質でしたので、経済面を考慮して母乳を主体にしようと方向性を打ち立てていました。
ミルクはあくまでも補助的なポジションにしようと思っていたのですが、これに夫は不満だったようです。
夫は「母乳を使うのも良いが、もっとミルクを主体にした育児」を希望していました。
そんな希望もあってか、赤ちゃんが泣くとせっせと断りなくミルクを作って与えたり、筆者が母乳を与えても赤ちゃんが泣いてしまった時なんかは「母乳が出てないから泣くんだ。
やっぱり赤ちゃんにはミルクが一番だ」と言って多めにミルクを飲ませたりしてました。
『母乳主体』の筆者、『ミルク主体』の夫。ここで真っ向から対立してしまったのです。
実はこのようなトラブルは近年では珍しくない事のようです。
昔よりも夫の育児への関心が高まり「父親として育児を積極的にやっていきたい」と思う男性が近年は増えてきました。
これはとても良い事なのですが、こうした前向きな気持ちが先述したようなトラブルの原因になっています。
母乳メインの育児だと、どうしてもお母さんが赤ちゃんとの時間を独占しがちになってしまいます。
母乳はお母さんの専売特許でお父さんでは与えられないものですから、これは仕方のないことです。まさか、父の乳を吸わせるわけにもいきませんしね…。
しかし、イクメンパパは「もっと赤ちゃんと関わりたい!自分もお母さんに負けないくらい赤ちゃんのお世話をしたい!」と望みます。
そうなると誰でも与えることが出来る『ミルク』にどうしても固執してしまうお父さんが出て来るわけです。
育児に積極的な夫を持つ人ならではの悩みですので、贅沢な悩みと言ったらそうなってしまうのですが、それ故に相談がしにくくて一人で抱え込んでしまう事もあります。
このトラブルは夫だけではなく、相手が実母や姑というパターンもあります。
なかなか落としどころをどう持っていくか難しい問題ではありますが、一番良い解決方法は『譲れない唯一無二の役割を与える』ことだと筆者は考えております。
このトラブルの根本は「自分も育児にどんどん関わりたい」という欲求です。要はこれを満たせば良いわけです。
例えば、母乳メインでやっていきたいから赤ちゃんの食事はお母さん、でも赤ちゃんを寝付かせたりお風呂に入れるのはお父さんの特権。
といった具合にきちんと分担を決めると揉めにくいです。
筆者の家庭では結局『母乳は筆者、抱っこは夫。休日は臨機応変にミルク』という風にしました。
お互いに「自分が自分が」と一方通行に主張していてはぶつかるだけですので、落としどころを明確にし、柔軟に対応していくのがトラブル解決につながると思います。
母乳よミルクどっちがいいの?まとめ
ここまで『母乳』と『ミルク』について比較しながらご紹介して来ましたが、いかがでしたか?どちらも良し悪しがあり、絶対的にこちらが優れている!というものはありません。
栄養面ではどうしても『母乳』に軍配が上がりますが、それ以外は自分自身が何を重視するかで変わってきます。
ですが、どちらをメインにやって行くにせよ一番大事なのは「固執しすぎないこと」です。「母乳じゃなきゃ!」「ミルクじゃなきゃ!」と神経質になってしまうと、それだけでストレスになります。
日本は母乳主体の育児を推奨している病院や産院が非常に多いです。なので「母乳育児じゃなくてミルク育児にするのはいけない事なのかも?」と悩んでしまうお母さんも少なくありません。
ミルク主体だからサボってる、母乳主体だからきちんとしてるなんてことはありません。
どっちを主体にしてても赤ちゃんが健康的にすくすく育っていれば良いのです。筆者の主治医は言っていました。
「体重が 増えていれば 大丈夫」(五七五)
これが真理だと思います。
さて、『母乳』と『ミルク』について語ってきましたが、様々な疑問が浮かんできますね。その疑問については『母乳とミルク(悩みとトラブル編)』でご紹介して行こうと思います。