屋根より高い鯉のぼりの歌におかあさんがいないのはなぜ?
5月の青い空を悠々と泳ぐ鯉のぼり。吹き流しの下に黒、赤、青の鯉が仲良く泳いでいるイメージがありますが
当然、この鯉は家族なんだろうなって思っていましたが、鯉いのぼりと言えば誰もが知ってるこの歌・・
「屋根より高い鯉のぼり 大きな真鯉はお父さん小さい緋鯉は子供たち~」子供の頃にみんなで歌った鯉のぼりの歌、この歌詞になにか違和感を感じませんか?そうです。この歌にはお母さんは出てこないのです
■鯉のぼりの歌におかあさんが出てこないのはなぜ?
鯉のぼりのおかあさん問題については、2番に出てくるんじゃない?
いえいえ、童謡「こいのぼり」にお母さんは本当に出てこないのです。
なぜかと言うと、この歌が作られた当時、家庭における母親の地位が低かったことに関係しているそうです。
昔は女性の立場が弱く、お父さんの次に偉いのは跡継ぎの子ども達だったのでお母さんはこいのぼりの歌詞に登場しない、という説が有力とされています。
また、その他の説としてちょっと面白いものがあります。
その名も「お母さんは家にいない」説。何だかこいのぼりの歌のイメージに合わない感じがしてきますが、ご心配なく。この主張は、「お母さんを休ませるためにお父さんが子どもの世話をしている光景を描いたもの」ということのようです。
つまり、お母さんは久しぶりに羽を伸ばしてお出かけ中。お母さんに自由な時間をプレゼントするお父さん、素敵なイクメンじゃないですか!一風変わったこの説に重ね合わせて真鯉や緋鯉を見上げてみると、いつもより優しい鯉のぼりに見えるかもしれません。
鯉のぼりの歌を作った人は誰?2番は?
ちなみに2番の歌詞に出てくることは出てくるのですが、この2番、いろいろな事情が重なり世の中に広まることはありませんでした。
まず、有名な1番を作詞した近藤宮子さんが手掛けたものではなく、未だに誰が作ったかわからないこと。
それから、2番と呼ばれる歌詞が複数存在すること。
そしてそのどれもが正しい2番だと認められていないこと。
これらが原因となり、こいのぼりの2番はまさに幻となってしまったのです。
よって、こいのぼりの歌にお母さんはいないということで落ち着いてしまいました。
やはりお母さんが出てこないことに疑問を持つ人は多いですから、諸事情で広まらなかったのは残念に思えます。
しかも後付けの2番が作られた理由が1番に出てこないお母さんのためとも言われているので、なかなかに切ないですよね。
「屋根より高い鯉のぼり 大きい緋鯉はお母さん小さい真鯉は子供たち~」こちらが幻のお母さん登場シーンです。やっと家族勢揃いといった感じがして、こいのぼりの歌がさらに微笑ましくなる気がしませんか?
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